おもてなしを受ける側の礼儀②

VIP応対スキル

こんにちは、網野麻理です。

今日は昨日の続きで、おもてしを受ける側の礼儀についてご紹介していきます。

 


 

16.お店側の流れを止めない

 

注文したものがなかなかこなかったりしたときに、声をかけるタイミングにも注意を払ってください。

あれこれ注文が重なるとお店の側のミスが起こる心配の種をこちらからまくことになります。

どなたかほかのお客さまの対応中だったり、注文をとったばかりのときを避けて、お店の側がゆとりをもって聞けるタイミングで声をかける配慮も大切です。

お店の流れを止めるようなお客は嫌われるともいわれますし、お店の側の都合を考えて差し上げることもお客としての礼儀のひとつです。

 

17.ひとに頼って予約するなら、最初から頼る

 

特に名店などで満員といわれ予約が取れなかったとき、あとでどなたかそのお店に影響力を持たれる方にお願いして予約を取るのはルール違反です。

その方からの連絡だったら、お店も無理して席をあけてくださるかもしれません。

でも、頼るのであれば自分が断れてからではなく、最初からその方を頼って予約を入れていただくべきです。

お店の側からすると、一度お断りしたお客さまを、ほかの方の連絡だからといって受け入れるのは気分のいいことではないので、最初からその方を通してもらったほうがいいのです。

新規や一見のお客と常連のお客では、店側の対応も差別ということではなく、違いが出るのは当然ですし、世の常です。満席でもなんとかしなければという意識も働くでしょう。

だからといって、そんなお店の側の気持ちや態度を手前勝手にあとから利用することは避けたいものです。

 

18.常連ならば常連であることを最初に伝える

 

常連のお客には常連の対応をしたいというのは、お店の側の率直な気持ちのひとつです。

予約の電話を入れる際には、名前などをはっきりと名乗り、常連であることをきちんと伝えることも客としての礼儀のひとつです。

席をあけなければならないとか、どういう席を用意するとか、店側なりの対応があるので、最初から常連であることを伝えておいてほしいということもお店の素直な要望のひとつなのです。

 

19.知ったかぶりをしない

 

わからないことがあれば知ったかぶりをせずに質問する方が賢明です。

部屋の上座がわからなかったら、聞けばいいだけのことです。

また、「この食材の産地はどこですか?」と聞くひとがいらっしゃいますが、それを知ってどうするんだろうとお店のひとに思われてしまうような質問は避けた方が無難です。

 

20.西洋料理では上座が女性、和食では上座が男性

 

たとえばフレンチレストランでは、レディーファーストとして女性が上座に座るのがルールですが、和食では逆に男性が上座に座るのがプライベートの場合の常識です。

それなのに女性が和室で上座に座っていると、お店の側でもびっくりされてしまいます。

もちろん、接待等で女性のお客様を「おもてなし」する場合は上座にお通しすることもありますが、その場合は事前にそれをお店の側に伝えておきたいものです。

 

21.パーティで余興が行われているときに名刺交換はしない

 

パーティで主宰者がスピーチしているときや、余興をやっているときに、話を聞いたり、ステージを見ることをせず、ここぞとばかりに名刺交換するのはパーティの主宰者にも、同伴者にも失礼です。

企画者側からすると、ちゃんと聞いてもらえてないとがっかりさせてしまいます。

出席した以上、余興がはじまったらからだをそちらに向けて、きちんとそのパーティに参加することも「おもてなし」を受ける側の姿勢のひとつです。

 

22.お詫びは相手が想定している水準よりも高いレベルで

 

なにか粗相があってお詫びしなければならない場合は、「おもてなし」くださった相手の方が想定しているだろう水準よりも、さらに高いレベルで物事を捉え、お詫びすることが大切です。

それくらいはと軽く考えることは、くれぐれも避けたいのです。

 

23.お見送りを受けるときは振り返ってお辞儀を

 

料亭をはじめ、お見送りを受ける際には、玄関にお店のひとが立ち尽くし、見えなくなるまで見送りつづけてくれることもしばしばです。

そんな場合にも、10メートルくらい歩いたら、振り返ってお辞儀をして、「もう、お見送りはここまでで結構ですよ」ということを相手に伝えることも暗黙のルールのひとつであり、お店の側への感謝と配慮のひとつです。

 

まとめ.

 

「おもてなし」を受けることをあたりまえのことと思うのではなく、「おもてなし」してくださる相手の立場や気持ちになって、どこまでも感謝の気持ちを忘れず、謙虚に「おもてなし」をいただくことが大切です。

ひとつひとつの「おもてなし」を受ける作法を暗記するということではなく、その根底に流れる「おもてなし」してくださる方への思いやりを忘れない気持ちこそ、最も大切な心がけです。

ぜひ、「おもてなし」を受ける際の参考にされ、「おもてなし」の受け上手になってください。

 

 


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