電話応対のおもてなしルール④
こんにちは、網野麻理です。
今日も、電話応対のおもてなしルールをお届けします。
(16)電話のメリット
【見えないからこそ、本音を話せる】
電話でのコミュニケーションは顔が見えない分、難しいと考えがちですが、電話だからこそのメリットもあります。それは、対面だと言いにくいことも、電話だと言いやすいということです。顔が見えないからこそ、本音を聞き出せるケースも少なくありません。
例えば対面でのクレームは言いにくいけれど、電話なら言いやすいというお客さまもいらっしゃいます。
また、顔を合わせては話しにくいような悩み事も電話なら話しやすいというお客さまもいらっしゃいます。
普段ではお聞きできないようなお話を伺えることが電話ならでのメリットです。電話を使い、今までにない絆を作ることもできるでしょう。
(17)居場所を作る
【電話はお客さまの居場所づくり】
本音を話していただけるような雰囲気づくりや、いつでも遠慮なく電話ができる環境づくりはとても大切です。いわばお客さまの「居場所づくり」をさせていただくこともおもてなしの一つです。
いつも忙しそうな先に電話をかけるのは、必要最低限のことだけしかお話する気になれないのではないかと思います。しかし「お客様からのお電話は、いつでも歓迎です。」という気持ちでお客さまの居場所を作れると、さまざまなお話をしていただけるようになり、お客さまとの関係性はより深まっていきます。そのうち仕事以外のプライベートのお話をしてくださるようなお客さまも出てくるかもしれません。
職場でもなく、家庭でもなく、お客様の第3の居場所を作れると、信頼関係も一層深まりますね。
(18)前置きが必要な理由
【唐突に話し出さない】
お客さまに大切な情報をお伝えするときに、いきなり話しだすのではなく前置きをおいてからお伝えすると、お客さまの心の準備が整います。具体的には
「今から予約の番号をご案内いたします。」
「いまからメモしていただきたいことをお伝えします。」
というように、この後お話することの内容の《予告》をすることが大切です。
お客さまがメモを取りにくいような環境にいらっしゃるような場合は、後ほどおかけ直しすることをご提案したり、書面でお送りするなど、お伝えしたい内容を責任を持ってお届けする工夫が必要ですね。
(19)制限された時間内に
【電話は時間が限られている】
対面とは違い、なにかとなにかのすき間の時間を使ってお電話をされているかたもいらっしゃいます。
そのような場合は特に、余計な時間をとらせないよう工夫が必要です。たとえば、お客さまに2度同じことを言わせないために、メモの取り方にも工夫します。
一字一句書き記していると時間がかかるので、ひらがな、カタカナ、記号を駆使し、素早くメモをとります。あとからそのメモを見返したときになんのことかわからなくならないよう、自分なりのルールを作っておくと良いかもしれません。私が現役のときは以下のような略語や記号を使用していました。
仕事場→B
ホテル→H
男性→M
女性→F
確認する→カニ
「◯◯H、アキカニ」
→◯◯ホテルの空室状況を確認する」という意味
参考になさってください。
(20)最初にゴールを共有する
【最初のゴール設定で電話は決まる】
電話は時間が限られていますので、お客さまのご要望をまず把握し、お客さまが求めているゴールへ少しでも早く辿り着くことが求められます。
そのためには、出だしにご用件を確認し、会話を進める方向性やゴールをお客様と共有します。たとえば
「本日は、ホテルのご予約でございます。」というように、お客さまのご用件を言葉にし、合意をいただいた上で会話を展開していきます。
あとから話が違っていたとわかり、軌道修正するとなると、お客さまの大切なお時間を奪うことにもなってしまいます。本題に入って行く前にご用件の復唱を行いましょう。
いかがでしたでしょうか。
明日も続きをお伝えいたします。
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2017年6月10日