電話応対のおもてなしルール⑤
こんにちは、網野麻理です。
今日も、電話応対のおもてなしルールをお届けします。
(21)信頼貯金を貯めていく
【お客様との信頼貯金を貯めていく】
お客さまとの信頼関係は、一度で築いていけるものではありません。普段の会話の中から、少しずつ積み上げていくしかありません。そのためには、お客さまのなにげない言葉や情報を記憶し、ストックしていくことが大切です。人は、自分のことを知ってくれている人、理解してくれている人に安心感を持ち、信頼をおきます。この積み重ねを私は「信頼貯金」と呼んでいます。信頼貯金を貯めている人に、お客さまは心をひらいていくのです。
「あの時、◯◯とおっしゃっていましたね。」
「◯◯がお好きだとおっしゃっていたので…」
など、お客さまがおっしゃったことを、会話の中でお伝えしてみてください。
「ああ、覚えてくれていたのだ。」と思っていただくことで信頼貯金はさらに積み上がっていくでしょう。
日々の小さな心がけで、お客さまとの関係性は大きく変わります。
(22)電話をかけるときのマナー
【受けるときだけではない!電話をかけるときの最初のマナー】
こちらからお電話をかけるとき、必ずお客さまの状況を確認したうえで、本題に入ることがマナーの一つです。
「◯◯の件でお電話いたしました。いま、2〜3分お時間をいただけますでしょうか」
と了解を得ることを忘れないでください。
その時に「2〜3分」という目安の時間をお伝えすることがポイントです。
また、目安の時間を過ぎてしまいそうなときには、「申し訳ございません、もう2〜3分お時間をいただくことは可能でしょうか」と確認をしたり、
「改めておかけ直しした方がよろしいでしょうか?」とお客さまのご都合をその都度確認するようにしましょう。
(23)電話の声が聞こえないとき
【お客さまの声が聞こえにくいとき】
お客さまの声が小さくて、聞き取りにくいとき、お伝えする言い回しがあります。それは、
「電話が遠いようですので、もう一度お願いできますか?」とお伝えします。
「お声が遠いようですので、もう一度お願いできますか?」と伝えてしまうと、《お客さまの声が小さくて聞こえない》というお客さまに原因があるような印象をいだかせてしまいます。あくまでも原因は電話回線である、という意味を持たせてこのような言い回しを使います。
また携帯電話でおかけの場合には、
「電波の関係か、お客さまのお声が聞き取りにくい状況です。」というような言い回しを使ったりすることもできます。
ほんの少しの違いなのですが、お客さまの気持ちを考えて言葉を選んでいきたいものですね。
(24)電話を切るときのマナー
【お客さまより先に電話を切らない】
お客さまとの会話が終わり、電話を切る順番は、まずお客さまがきったことを確認してからこちらの電話を切る、という順番です。
何故なら、電話の切り際に、お客さまが言い忘れたことや、確認したいことを思い出される場合があるかもしれないからです。
それに気づかず電話をきってしまうことを避けるため、またこちらから早々に電話をきったという印象を残さないためにも、お客さまが電話をきったことを確認できるまで、電話口で待つことを忘れないようにしましょう。
電話のきりかたの印象が悪いと、途中の会話の印象も下げてしまいます。最後の最後まで気を抜かずに配慮することを忘れないようにしましょう。
(25)無言電話への対応方法
【いたずら電話とは限らない】
たとえば、無言電話がかかってきたとします。無言電話といっても、いたずら電話であるとは限りません。電波の状況などからたまたまお客さまの声がこちらに届いていない可能性もあります。またお客さまの声は聞こえないけれども、こちらの声はお客さまに届いている可能性も考えられます。
そこで、何度かこちらから声をかけ、反応がないようであれば、下記のような言い回しで対応します。
「お客さま、こちらにお声が届いておりませんので、恐れ入りますが、一旦お電話をきらせていただきます。改めてご連絡いただけることをお待ちしております。失礼いたします。」
せっかくお電話をかけてくださったのに、声が届かないお客さまからだと想定し、上記のような言い回しでやむなく電話をきります。間違えても、いたずら電話に対する非難の言葉を発したりすることのないよう、注意が必要ですね。
いかがでしたでしょうか。
明日も続きをお伝えいたします。
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2017年6月11日