電話応対のおもてなしルール①

VIP応対スキル

こんにちは、網野麻理です。

今日からは、電話応対のおもてなしルールをお届けします。

少し量がありますので、少しずつ区切ってお伝えしていきますね。

 


(1)待ち時間のルール

 【基本ルール】

  • かかってきた電話は3コール以内に出る
  • 保留は30秒以内に解除する
  • 折り返しの電話は30分以内にかける。

 

 電話で接客する際に、まず注意したいのはお客さまをお待たせする時間への配慮です。

お客さまにとって電話での待ち時間は、こちらで思っている以上に、長く感じられます。かかってきた電話は間髪入れずに出たいものですが、最低でも3コール以内には出るようにしましょう。

 保留にする場合は30秒以内に解除できるように、アラームなどを用意しておくといいでしょう。30秒以上かかりそうなときは、いったん保留を解除し、折り返しお電話する旨を提案してみましょう。

 折り返しの電話をするときも、何分後に折り返すか目安の時間もあらかじめお伝えします。基本的には30分以内に折り返すのがベストでしょう。そして、それ以上に時間がかかりそうなときは、「お調べするのにもう少しお時間がかかりそうです。◯分後(もしくは◯時間後)にお電話させていただいてもよろしいでしょうか。」とお客さまにご連絡し、了解を得ることを忘れないようにしましょう。お伝えした時間にご連絡をするということは、お客さまに「約束を守ってくれる人」という印象を与えることができます。

 

(2)電話で話すときの声に注意

【電話の声は、こもって聞こえがち】

電話では、声が低くこもったように聞こえることがあります。そんなつもりではなくても怒っているように聞こえたり、ぶっきらぼうに聞こえたりすることも。

お客さまに不安な気持ちを抱かせないように、普段話しているよりもワントーンあげて、笑っているような声でお話しましょう。笑っているような声、微笑みながら話しているような声を「笑声」といいます。電話では、この「笑顔」で話すことを意識してみてくださいね。

 

また、相手の顔が見えない電話では、ついつい無表情になりがちです。声も、表情のない声がお客さまに伝わってしまいます。目の前にお客さまがいらっしゃらなくても、あたかも目の前にいらっしゃるような気持ちでお話ししてみてください。電話の近くに鏡を置いて、いまの自分の表情を確認しながら話すのもいい方法です。

 

(3)見えない不安を解消する

【お客さまの、目に見えない不安を解消する】

 電話は目に見えないので、対面でお会いしているより、お客さまの気持ちが不安になることも多いでしょう。そんな心情を考慮し、対応していくことが求められます。

 

「大きさは、ちょうどハガキくらいのサイズです。」

など、できるだけ光景を想像していただけるような言葉を添えると良いでしょう。

 

 また、電話を保留にするときは、

「確認いたしますので、少々お待ちください。」

「お調べしいたしますので、少々お待ちください。」など保留にする理由を添えてお伝えすると安心していただけるでしょう。

 

 お客様が、目に見えないことで抱く不安を、私たちが先に想像し、イメージをもっていただけるような言葉を添えることで、電話ならではの「おもてなし」が実現します。

 

(4)声だけで判別する

【声や話し方を覚える】

 お客さまの顔を覚えることが大切なように、声や話し方を覚えることも大切な「おもてなし」のひとつです。

お名前を伺わなくとも、どなたかわかり、

「○○さまですね」とお声がけできるとたいへん喜んでいただけます。人は自分のことを理解し記憶してくれる人に好意を抱きます。自分が担当することになったお客さまがいる場合は、特に覚えたいものですね。

 

 また、声だけでわかるためには、そのお客さまとお話しをするときに、声の特徴や話し方の癖などにも注目してみましょう。普段の話し方を覚えていると、ちょっとした変化にも気づきやすく、お客さまの体調の変化や感情の動きを敏感に汲み取れるようになります。

 

(5)お客様の時間を大切に

【電話はお客さまのお時間をいただく行為】

 先でもお伝えしましたが、電話は対面でお会いしているときよりも待ち時間が長く感じられるものです。また電話をかける際、お客さまの状況がわからずにかけることもあるかと思います。そういったことを配慮し、私たちは常にお客さまの「時間」を意識して対応する必要があります。

「いま、5分ほどお時間をいただいてもよろしいでしょうか。」

「お急ぎでいらっしゃいますか?」

「後ほど掛け直したほうがよろしいですか。」

など、「お客様のお時間をいだたく」という意識を持つことが大切で、その都度状況を確認していくことを忘れないようにしましょう。

 

 時間は誰にでも与えられているものですが、有限のものであります。お客さまの大切な時間を一緒に大切にすることができる人が、おもてなしの達人と言えるのではないでしょうか。

 

 


いかがでしたでしょうか。

明日は続きをお伝えいたします。

 

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